目次(まとめ)

◾️ 教員免許を取得するために必要な科目を受講する

◾️ 教員免許には、専修、一種、二種の3種類がある

◾️ 複数科目の教員免許を取得することも可能

◾️ (経験談)教育実習の過ごし方

こんにちは、みっちゃんです

高校の教員になりたいんだけど、どうやったら教員免許をとることができますか?

高校の教員免許は、大学で教職関連の授業を受講して、教育実習に行くことで取得することができます。

今回の記事では、私の経験談を含めて、高校の教員免許を取得するための方法を紹介します。

教員免許を取得するために必要な科目を受講する

大学によっては、中学校や高校の先生(教員)になるための授業が準備されていて、それらの授業を受けることで教員免許の取得につながります。

例えば、以下のような授業が準備されています。

科目の種類科目名の例
教育の基礎的な理解のための科目教育原理、教職論、教育心理、教育実習など
教科の指導法を学ぶための科目数学科教育法、情報科教育法など
教科の専門科目解析学、情報システムなど

みなさんも、小学校や中学校、高校などで、実習に来ている大学生(実習生)から授業を受けた経験があるかもしれませんが、実習生は上の表にある「教育実習」という科目の一貫で、基本的に母校に戻って実習をしているわけです。

教育実習の期間は、高校によって決められているので、高校が違えば、違う期間での実習になります。

上の表にある「教育の基礎的な理解のための科目」は、科目に関わらず、教員になるためには受講する必要がある科目です。

一方で、「教科の指導法を学ぶための科目」や「教科の専門科目」は、なりたい教員の科目(例えば、数学や情報など)によって別科目になります。

ただし、例えば、大学の理学部に在籍しているのにも関わらず、"国語" の教員免許を取得することは基本的に不可能です。

つまり、在籍している学部によって、どのような科目の教員免許が取得できるかどうかは、あらかじめ決められています。

例えば、以下の表のように決まっています(あくまで例なので、詳細は大学のホームページなどで確認してください)。

教員免許を取得するための資格を得ることができる学部科目
法学部公民
工学部数学、工業、情報
文学部国語、社会、英語
理学部数学、理科
農学部理科
経済学部公民

教員免許には、専修、一種、二種の3種類がある

教員免許には、学歴によって、3種類に分かれています。

- 専修免許状:大学院修士過程修了の場合
- 一種免許状:4年制大学卒業の場合
- 二種免許状:短期大学卒業の場合

注意事項として、幼稚園や小学校、中学校の教員免許は「専修」「一種」「二種」の3種類がありますが、高校の教員免許だけは「専修」「一種」の2種類になっています。つまり、高校の教員になるためには、4年制大学または大学院を卒業する必要があります。

複数科目の教員免許を取得することも可能

わたしは、「高等学校一種教員免許状(数学)」と「高等学校一種教員免許状(情報)」を取得しました。

上で述べたように、複数科目の教員免許を取得するためには、それぞれの科目について、「教科の指導法を学ぶための科目」と「教科の専門科目」を受講する必要があります。

ただし、教育実習に関しては、1つの科目だけで、行えばいいことになっていて、私は「数学」についての教育実習を行うだけで、2科目の免許状を取得することができました。

実習期間中には、「情報」の授業にも参加して、指導法を勉強する機会を設定してもらうことも可能です。

(経験談)教育実習の過ごし方

私は、母校である高校で、2週間の教育実習に参加しました。

教育実習では、教育実習録という冊子に、教育実習の日々の振り返りを記載していく必要がありますが、ここでは、その振り返りを紹介したいと思います。

(初日)
指導教員の意向で、初日から教壇に立って、授業を行うという貴重な機会が与えられました。そのために、板書計画をあらかじめ準備しました。

時限内容
朝礼(自己紹介)
1教材研究(板書計画)
2教材研究(板書計画)
3数学(教壇に立って授業を行う)
4数学(教壇に立って授業を行う)
5数学(指導教員の講義を聴く)
6教材研究(板書計画)

# 教育実習録「学習指導について」の振り返りより抜粋
先生方の授業を見る前に授業を行えたということで、結果的に先生方の授業とは全く異なる自分なりの授業ができ、いい経験になったと感じています。授業準備段階では、教科書の問題等を解いて、授業に向けて発問(どのような質問をするか)等を板書計画としてまとめました。しかし、前日に、生徒が授業のために板書用のノートをもってくるか確認していなかったので、板書だけで進める授業とプリントを利用して進める授業について準備しました。50分間という長さの授業をする経験がなかったので、時間配分の計画が難しかったです。あらかじめ自分で授業プリントとして準備していたのはB42枚でしたが、結果的にB41枚も進まなかったので、想像以上に時間が経つのが早いと感じました。授業に関しては、かなり緊張しましたが、自己紹介後の生徒の拍手でとても楽になったので感謝しています。

この日には、指導教員より「生徒に年齢も近いので、もう少し若さを前面に出して」というコメントをいただきました。


(9日目:査定授業日)
明日の実習最終日を前に、2週間の教育実習の評価を行っていただくための「査定授業」を行いました。いろいろな先生方が、授業の見学に来られます。

時限内容
朝礼
1教材研究(板書計画)
2英語(他の実習生の査定授業の見学)
3理科(他の実習生の査定授業の見学)
4数学(査定授業)
5数学(他の実習生の査定授業の見学)
6日本史(他の実習生の査定授業の見学)

# 教育実習録「学習指導について」の振り返りより抜粋
最終授業として査定授業をさせていただきました。昨日の経験をいかして、授業にゆとりを持たせようとしたのですが、結果的にギリギリになってしまったので、時間の使い方が難しいと感じました。先生方は6名、実習生は3名に来ていただきました。教頭先生からは、授業進行に楽しさが生徒に伝わるような授業ができていたのでよかったと言われました。生徒指導の先生からは、実際に教壇にいるのが想像できると言われ、生徒の学習意欲などよかったと言われました。また、数学科の先生方からは、解法手順を答案としてまとめる力の必要性や、階乗計算など苦手な生徒に向けても丁寧に授業した方がいいと指摘していただきました。


個人的には、教育実習は、人生経験としても非常にいい機会になるので、教員免許の取得とともに、お勧めしたいです。

しかし、受け入れる側にとっては、「教員になる気がない実習生は、受け入れたくない」というのが実情かもしれません。

受け入れ先に失礼のないように、実習生ならではの付加価値を提供するような機会になればいいと思います。