目次(まとめ)
- 「稼働率」「故障率」は、「故障間隔」と「修理時間」から計算される
- 「直列」のシステムの場合、「稼働率×稼働率」を行う
- 「並列」のシステムの場合、「1−(故障率×故障率)」を行う
- 参考文献


こんにちは、みっちゃんです。

今回の記事では、「正常に稼働している状態」と「故障して稼働していない状態」を繰り返すシステム(コンピュータ)について、その稼働している割合を示す「稼働率」について紹介したいと思います。

「稼働率」「故障率」は、「故障間隔」と「修理時間」から計算される

故障間隔(TBF: Time Between Failure)」とは「前の故障から復旧して、次の故障が起こるまでの間の時間」のことを意味しています。

言葉からは「故障」に注目している印象を受けますが、実際には「稼働」している時間に注目している点に注意が必要です。

また「修理時間(TTR: Time To Repair)」とは、「修理にかかる時間」のことを意味しています。

修理中ということなので、システムが「稼働していない」「故障している」状態ということになります。


システムごとに「故障間隔(TBF)」や「修理時間(TTR)」は異なるため、複数のシステムからなるシステムについては、「故障間隔(TBF)」や「修理時間(TTR)」を平均化して、「平均故障間隔(MTBF)」や「平均修理時間(MTTR)」を算出します。


以上のことをまとめると、システムが「稼働」か「故障」している時間、つまり「全体の時間」は、以下のように計算することができます。

(全体の時間)= MTBF + MTTR

システムの「稼働率」とは、「全体の時間」のなかでシステムが「稼働」している割合なので、以下のように計算できます。

(稼働率) = MTBF ÷ (MTBF + MTTR)

逆に、システムの「故障率」とは、「全体の時間」のなかでシステムが「故障」している割合なので、以下のように計算できます。

(故障率) = MTTR ÷ (MTBF + MTTR)

これは、

(故障率)= 1 −(稼働率)

とも表現することができます。

「直列」のシステムの場合、「稼働率×稼働率」を行う

複数のシステムが「直列」につながれているシステムについて、システム全体の稼働率は、以下のように計算することができます。

(直列システムの稼働率)=(稼働率A)×(稼働率B)

ここで、(稼働率A)とはシステムAの稼働率、(稼働率B)とはシステムBの稼働率、システムAとシステムBは直列につながれています。

「並列」のシステムの場合、「1−(故障率×故障率)」を行う

複数のシステムが「並列」につながれているシステムについて、システム全体の稼働率は、以下のように計算することができます。

(並列システムの稼働率)= 1 −((故障率A)×(故障率B))

ここで、(故障率A)とはシステムAの故障率、(故障率B)とはシステムBの故障率、システムAとシステムBは並列につながれています。


情報処理試験で問われるので、覚えておきましょう。

参考文献

きたみりゅうじ「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」技術評論社