こんにちは、みっちゃんです。

近年、量子コンピュータの技術革新が目覚ましく、度々ニュースになっています。

ところで、量子コンピュータを理解している方はどれぐらいいるでしょうか?

今回の記事では、量子コンピュータを理解するための第一歩として、わたしたちが現在使っているコンピュータ「ノイマン型コンピュータ」について紹介したいと思います。

目次(まとめ)
- 現在のコンピュータはノイマンという天才科学者が考案
- ノイマン型コンピュータの5つの基本構成と3つの特徴
- 現在のコンピュータに頼り続ける限り、科学技術の進歩はない
- 参考文献

現在のコンピュータはノイマンという天才科学者が考案

現在わたしたちが使っているコンピュータの基礎技術は、ハンガリー生まれの「ジョン・フォン・ノイマン(John von Neumann; 1903〜1957)」さんによって考案されました。

ノイマンさんは、数々の逸話が残るほど優秀な科学者で、戦時中には、原子爆弾の開発にも携わっていたようです。

Wikipediaによると、「20世紀科学史における最重要人物の一人であり、数学・物理学・工学・計算機科学・経済学・気象学・心理学・政治学に影響を与えた」とのことなので、その多才さが窺えます。

ノイマン型コンピュータの5つの基本構成と3つの特徴

ノイマンさんが考案したコンピュータについて、まず基本構成を見てみます。

<ノイマン型コンピュータの基本構成>
- 制御装置:プログラムの命令を解釈して、コンピュータ全体の動作を制御
- 演算装置:演算処理を行う
- 記憶装置:プログラムやデータを記憶する
- 入力装置:コンピュータにデータを入力
- 出力装置:コンピュータからデータを出力

制御装置と演算装置は、中央処理装置(Central Processing Unit: CPU)が担っています。

また、記憶装置は、主記憶装置(電源を消すと消える記憶)と補助記憶装置(電源を消しても消えない記憶)に分けられます。

<ノイマン型コンピュータの特徴>
- プログラム内蔵方式:プログラムとデータを同じ主記憶装置に置く
- 逐次実行方式:命令を1つずつ順番に処理していく
- 2進数の使用:1か0の数字で表現

現在のコンピュータに頼り続ける限り、科学技術の進歩はない

ノイマン型コンピュータは、長年使われてきましたが、当然課題もあります。

例えば、「記憶装置にあるプログラムを中央処理装置で処理する」ときのデータ転送能力の限界が挙げられます(フォン・ノイマン・ボトルネック)。

したがって、どうしても現在のコンピュータでは乗り越えられない壁があるわけです。

人工知能や分子シミュレーション、データサイエンスなどの現場では、膨大なデータを取り扱わなければならない場面がでてきています。

ノイマン型のコンピュータに取って代わる、新たな計算技術が確立されれば、それを用いたさまざまな科学技術が進歩していくと思います。

参考文献

きたみりゅうじ「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」技術評論社