こんにちは、みっちゃんです。

みなさんは「使っているコンピュータの性能は?」と誰かに質問されたら、どう答えますか?

今回の記事では、そんなときに役立つ指標である「クロック周波数(clock frequency)」について紹介します。

目次(まとめ)
- クロック周波数は、1秒間に繰り返されるクロックの数を示す
- クロック周波数に関連した計算問題は情報技術者試験で頻出です
- わたしたちにとって1秒とは?

クロック周波数は、1秒間に繰り返されるクロックの数を示す

「周波数」とは「1秒間で振動する波の数」で、単位は「ヘルツ(Hz)」です。

例えば、AMラジオでは、526500〜1606500Hzの周波数をつかって、放送しています。

人間の耳がとらえることができる周波数は20〜20000Hzと言われていて、直接AMラジオを聞き取ることができないので、機器をつかって聞いています。

「クロック周波数」とは「1秒間に繰り返されるクロックの数」を示していて、単位は「ヘルツ(Hz)」です。「クロック」とは、波の1周期を意味します。

例えば、わたしのMacBookのクロック周波数をリンゴマークから確認すると、プロセッサ(CPUとほぼ同じ意味です)の箇所が「2.8 GHz」となっています。

"G"というのは、\(10^9\)を意味しているので、2.8GHz = 2,800,000,000Hzとなります。

つまり、もし1クロックで1個の命令を処理できるCPUであれば、1秒間に2,800,000,000個の命令を処理しているわけです。

想像できるでしょうか?

いまあなたの目の前の画面に映っている世界は、膨大な数の命令が処理された結果、あるいは、処理されている真っ只中なのです。

当然、クロック周波数が高いほど、コンピュータの性能が高いということになります。

クロック周波数に関連した計算問題は情報技術者試験で頻出です

情報技術者試験では、例えば、以下のような問題が出題されます。

例題:クロック周波数が1.6GHzのCPUは,4クロックで処理される命令を1秒間に何回実行できるか(こちらのページから引用)。

解き方は、いろいろと考えられますが、ここではまず「クロックサイクル時間」を考えたいと思います。

クロックサイクル時間とは「1クロック(周期)あたりに要する時間」です。

いま、クロック周波数が1.6GHzのCPUを考えているので、1秒間に1,600,000,000個のクロックが存在しているということになります。

したがって、クロックサイクル時間は\(\frac{1}{1,600,000,000}\)秒です。

4クロックで要する時間は\(\frac{4}{1,600,000,000}\)秒となります。

\(\frac{4}{1,600,000,000}\)秒で処理される命令を、1秒間で何回できるか、と聞かれているので、答えは以下のようになります。
$$\frac{1,600,000,000}{4} = 400,000,000 (回) = 4 (億回)$$

わたしたちにとって1秒とは?

これまでコンピュータの1秒について注目してきましたが、私たちにとっては、どのような時間でしょうか?

みなさんは、1秒間でどれぐらいの仕事をこなすことができますか?

参考文献によると、たった1秒の間に、実にいろいろなことが起こっています。

- 小腸で170万個の細胞が生まれ変わっている
- 心臓が1回脈を打ち、60mlの血液を体に送り出している
- 3人が新たにインターネットユーザーになっている


これらの数字を、コンピュータの数字と照らし合わせると、より実感が湧くかもしれません。

わたしも改めて「1秒の世界」に興味が湧いてきました。

参考文献

- きたみりゅうじ「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」技術評論社
- 山本 良一、Think the Earth Project「1秒の世界 GLOBAL CHANGE in ONE SECOND」ダイヤモンド社 (HPはこちら