目次(まとめ)

◾️ アーンド バリュー マネジメントでは3つの指標を用いてプロジェクトを評価する

◾️ 応用情報技術者試験の問題を取り上げて解説

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こんにちは、みっちゃんです。

今回の記事では、進行中のプロジェクトのコストや進捗状況から評価するための「アーンド バリュー マネジメント」について紹介します。

アーンド バリュー マネジメントでは3つの指標を用いてプロジェクトを評価する

アーンド バリュー マネジメント(EVM: Earned Value Management)とは、以下に示す3つの指標を使って、進行中のプロジェクトを評価するための手法です。

プランド・バリュー(PV: Planned Value)
ブランド(Brand)ではなく、プランド(Planned)であることに注意してください。また、ここでの "バリュー" とは、"予算" を意味します。この指標は「(プロジェクトの評価時点において)予定されていた作業に対して割り当てられていた予算」に対応します。

□アクチュアル・コスト(AC: Actual Cost)

"Actual" とは "実際の" といった意味なので、この指標は「(プロジェクトの評価時点において)実際に費やしたお金」に対応します。

アーンド・バリュー(EV: Earned Value)
この指標は「(プロジェクトの評価時点において)完了した作業に対して割り当てられていた予算」に対応します。

例えば、ACとEVを比べれば、予算に対して実費が多いか少ないか判断することができます。

また、PVとEVを比べれば、あくまで予算の比較を行うことで、作業の進捗を評価します。進捗が完全に予定通りであれば、PVとEVは一致するはずです。PVがEVより大きければ、進捗が遅れていると判断できます。

応用情報技術者試験の問題を取り上げて解説

ここでは、平成31年度春期応用処理技術者試験で出題された問題を取り上げて、解説します。

この問題では、期間10日間のプロジェクトについて、5日目の終了時点でアーンド バリュー マネジメントを使って、プロジェクトの評価を行っています。

アーンド バリュー マネジメントにおいて、算出された指標は、PV = 50万円, AC = 60万円, EV = 40万円 であったと与えられています。

簡単に状況を整理すると、PV > AV になっているので、プロジェクトの進捗は遅れ気味であると判断できます。また、AC > EV になっているので、予定以上にコストがかかっていると判断できます。つまり、予定よりコストがかさみ、かつ、進捗も悪いというプロジェクトになっています。

この問題では「完成時総コスト見積り(EAC: Estimate At Completion)」が問われています。

評価時点(5日目の終了時点)では、予定コスト40万円に対して60万円を要していることから、1.5倍のコストがかさんでいることがわります。

つまり、この状況がつづけば、10日間のプロジェクトが終わる完成時には、予定の1.5倍のコストが必要になることがわかります。

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