
こんにちは、みっちゃんです。
基本情報技術者試験やITパスポートの勉強をしていると必ず登場する「イーサネット(Ethernet)」「スター型」「CSMA/CD方式」といった専門用語。「名前は聞いたことがあるけれど、具体的にどう通信を制御しているのか分からない」と悩んでいませんか?
私たちの身近にあるLAN(Local Area Network)のほぼ100%はイーサネット規格に基づいて作られており、複数のコンピュータが安全かつ効率的に通信できるように制御されています。
本記事では、LANの代表的な接続形態(トポロジ)の違いや、通信データの衝突を防ぐ仕組み「CSMA/CD」および「トークンパッシング」について、日常の例えを交えて分かりやすく解説します!
1. LANとイーサネット(Ethernet)の基本概念
まず前提として、用語の整理をしておきましょう。
- LAN(Local Area Network):家庭内、オフィス内、学校内など、限定された狭いエリア内で築かれるネットワークのこと。
- イーサネット(Ethernet):有線LANでデータを通信するための「標準的なルール(規格)」のこと。国際標準(IEEE 802.3)として広く標準化されています。
つまり、私たちが日頃パソコンにLANケーブル(UTPケーブル)を差し込んでネットワークに接続するとき、基本的には「イーサネット規格」を使って通信を行っています。
2. LANの代表的な3つの接続形態(ネットワークトポロジ)
コンピュータ同士をどのようにつなぐかという接続形態のことを「ネットワークトポロジ」と呼びます。主に以下の3つの形が存在します。
スター型(主流):ハブを中心に接続する最も身近な形態
中央に「ハブ(HUB)」や「スイッチングハブ」と呼ばれる集線装置を置き、そこから各コンピュータへ放射状にケーブルを伸びす形態です。
- メリット:1台のPCやケーブルに障害が起きても、他の通信に影響が出ない(障害の切り分けが容易)。
- デメリット:中央のハブが故障すると、ネットワーク全体が停止する。
- 接続端子:電話線の端子(RJ-11)を一回り大きくした「RJ-45」と呼ばれる、カチッと爪で固定するタイプのLANコネクタを使用します。
リング型:輪のように接続する形態
コンピュータ同士を輪(リング)状につなぐ形態です。データは常に一定の一方向へぐるぐると巡回します。(主な規格:トークンリングなど)
【現代の常識】スイッチングハブと全二重通信による衝突の解消
実は、現代の有線LANではCSMA/CDによる「データの衝突」はほとんど発生しません。
昔の「リピータハブ(半二重通信)」では全端末で同じ通信路を共有していたため衝突が頻発していましたが、現代で使われている「スイッチングハブ(全二重通信)」は、送信用と受信用で完全に通信路を分離し、宛先のポートだけにデータを転送します。
そのため、現代のLANではデータの衝突そのものが起きない仕組みになっていますが、試験対策や基本理論としてCSMA/CDは非常に重要な知識です。
4. リング型で使われる「トークンパッシング方式」とは?
イーサネット(CSMA/CD)とは異なるアプローチとして、リング型ネットワークで採用されていたのが「トークンパッシング方式」です。
トークンの受け渡しによるアクセス制御の仕組み
この方式では、ネットワーク上に「トークン(送信権を表す特殊なフレームデータ)」と呼ばれる電子的な“手形”を巡回させます。
- 通信路には、常に「フリートークン(空の送信権)」がリング状に流れています。
- データを送りたい端末は、流れてきたフリートークンを確保し、データを取り付けて「ビジートークン」に変えて目的の端末へ送信します。
- 受信側の端末はデータを受け取ると確認応答を付与し、一周して戻ってきた送信側端末がそれを確認後、再び「フリートークン」に戻して流します。
身近な例え:発言権(トークン)を持つ人だけが話せる会議
トークンパッシングは、「マイク(トークン)を持っている人だけが発言できるルール」です。
マイクが順番に回ってくるため、絶対に同時に喋って声が重なる(衝突する)ことがありません。通信が混雑しても安定してデータを送信できるという強みがあります。
5. CSMA/CD方式 vs トークンパッシング方式の比較
アクセス制御の代表的な2方式の違いを表にまとめました。
| 項目 | CSMA/CD方式 | トークンパッシング方式 |
|---|---|---|
| 主なトポロジ | スター型、バス型 | リング型、バス型 |
| 通信規格 | イーサネット(IEEE 802.3) | トークンリング(IEEE 802.5など) |
| 衝突(Collision) | 発生する(衝突検知後に再送) | 絶対に発生しない |
| 網の混雑時 | 衝突が増加し、通信効率が低下 | 順番待ちになるが安定して通信可能 |
| 現在の普及度 | 世界の主流(デファクトスタンダード) | ほとんど使用されていない |
6. まとめ
今回はLANの基本規格であるイーサネットと、ネットワークの接続形態、アクセス制御方式について解説しました。
- スター型:現代のLAN接続の主流。ハブを中心に放射状に接続する。
- CSMA/CD方式:イーサネットで採用。通信路を確認し、衝突が発生したらランダム時間待機して再送する。
- トークンパッシング方式:リング型で採用。送信権(トークン)を順番に回すため衝突が起きない。
基本情報技術者試験などのIT資格試験でも非常に出題されやすいポイントですので、ぜひ「例え」とセットで覚えておきましょう!
参考文献
きたみりゅうじ「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」技術評論社

