目次(まとめ)
◾️ ハードディスク中のデータへのアクセス時間は、3つの時間を足し合わせて算出
◾️ 参考文献
こんにちは、みっちゃんです。
以前の記事で、ハードディスクでは、プラッタと呼ばれる円盤を回転させて、プラッタの初期化とともに記憶領域が準備されることを紹介しました。
今回の記事では、プラッタに保存されたデータにアクセスするために必要な時間を計算する方法を紹介します。
ハードディスク中のデータへのアクセス時間は、3つの時間を足し合わせて算出
ハードディスクの中では、プラッタとよばれる円盤が高速回転しているので、円盤の中から必要なデータを取り出すことになります。
そのために、必要なデータにアクセスし、データを取り出すための時間は、①プラッタの上からデータの位置を探して、②プラッタが回転してデータが取り出せる位置に来るのを待って、③データを取り出す、という3つの時間をつかって、以下のように表現できます。
(アクセス時間)=(①の時間)+(②の時間)+(③の時間)
特に、①の時間を「シーク時間」、②の時間を「サーチ時間」、③の時間を「データ転送時間」と呼びます。
「サーチ時間」は、プラッタの回転によって発生する時間になるので、最長で "プラッタが1回転する時間"、最短で "プラッタが0回転する時間(= 0分)" になります。当然、プラッタの回る速度が速いほど、より短時間で1回転します。
例えば、1分で5000回転するプラッタであれば、1回転あたり0.0002分(0.012秒)かかることになります。0回転であれば0分なので、サーチ時間は(平均で)0.0001分(0.006秒)になります。
「データ転送時間」は、1トラックあたりの記憶容量から求めていきます。トラックとは、ハードディスクの初期化で作り出される記憶領域です(詳しくは、こちらの記事をご参照ください)。
例えば、1トラックあたりの記憶容量が15000バイトで、5000バイトのデータを転送したい場合には、1/3トラックのデータを取り出す必要があります。
上で、1回転(1トラック)あたり0.0002分(0.012秒)かかることがわかっているので、0.004秒(= 0.012秒×1/3)でデータを取り出せることになります。
「シーク時間」が0.003秒であれば、「アクセス時間」は、0.003 + 0.006 + 0.004 = 0.013秒になります。
参考文献
きたみりゅうじ「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」技術評論社