目次(まとめ)
◾️ 著者は、現役プロ野球選手の投手(和田毅選手)
◾️ 技術を地道に身につける過程で得た知識は、将来的に役に立つ
◾️ 上手くいったときにこそ、その理由を分析して、上手くいかないときに活かす
◾️ 仮説を立てて検証していくことを楽しむ(研究者も同様です)
◾️ レビュー書籍
こんにちは、みっちゃんです。
今回の記事では、2020年2月にダイヤモンド社より出版された「だから僕は練習する 天才たちに近づくための挑戦」を紹介したいと思います。
この本は、以下のような方にオススメです。
- 野球が好きな方
- 野球を全く知らないけれど、日常生活の中で、いわゆる「天才」ではない方
タイトルには「練習」という単語が入っているので「スポーツの話」だと思われるかもしれません(確かに、野球が好きな方には特に興味深い内容だと思います)。
しかし「練習」を違う単語に置き換えてみると、みなさんの生活に当てはまってくるのかもしれません。
著者は、現役プロ野球選手の投手(和田毅選手)
この本の著者は、福岡県に本拠地がある福岡ソフトバンクホークスの現役プロ野球選手である和田毅(わだつよし)選手です。
守備位置は、ピッチャーで、野球場の中で小さい山になっている場所に立って、バッター(ボールを打つ人)に向かってボールを投げるのが役割です。勝つためには、当然、打たれないようにすることが役割です。
野球を全く知らない方にとって、野球選手といって思い浮かべるのは「イチロー」「大谷翔平」「松坂大輔」といった名前かもしれませんが、この本の著者は松坂選手(現埼玉西武ライオンズのピッチャー)と同年代で、いわゆる「松坂世代」の一人です。
和田選手が、松坂選手のような「天才」ではないのにも関わらず、現在に至るまで、現役で、かつ、戦力として、プロ野球選手を続けられていることについて、著書の中ではさまざまな分析が行われています。
技術を地道に身につける過程で得た知識は、将来的に役に立つ
みなさんのまわりには、いわゆる「天才」と思われる人はいるでしょうか。
わたしの経験では、中学校の定期テストなどで、特に勉強もせず手持ち無沙汰でぼーっとしている人が、成績が上位だったりして「天才なのかな」と思ったことがあります。
著書の中では、天才はセンスで能力を発揮するが、上手くいかなくなったときに能力を発揮するのが難しいという難点がある、という旨の主張があります。
逆に、天才でなければ、どのような技術も試行錯誤しながら地道にセンスに頼らず身につけたものであるため、上手くいかなくなったときにも柔軟に対応できるということです。
これは「天才」と「凡人」との間で比較しようとすると、なかなかイメージしづらいかもしれませんが、個人の中でも「地道に身につけたこと」と「何となく身につけたこと」はあると思います。
「何となく身につけたこと」は、なにか根拠がなく、人に教えてあげようにも、何を教えてあげればいいかわからないような状況に陥ってしまいます。
逆に、「地道に身につけたこと」であれば、試行錯誤した経験が記憶に残っているので、人に教えてあげることも比較的簡単にできそうです。
したがって、地道に身につけることも非常に大事なことだということになります。
上手くいったときにこそ、その理由を分析して、上手くいかないときに活かす
著書の中で、わたしが面白いと思った主張の一つは「できる理由を知っておく」ということです。
わたしたちは、失敗したときにその原因を探る、という作業には馴染みがありますが、成功したときにその理由を探る、という作業はあまりしないのではないかと思います。
成功したときにその理由を探っておけば、失敗したときに何が原因だったのか探りやすいということです。
ただし、成功したときの理由、というのは、失敗を繰り返さないと見出せないことだとも思うので、結局、試行錯誤の積み重ねが重要だということになりそうです。
仮説を立てて検証していくことを楽しむ(研究者も同様です)
みなさんが過ごしている人生は、できるだけ豊かで楽しいものであって欲しいと思いますが、楽しさを維持するこつは「仮説を立てて検証していくプロセス」かもしれません。
例えば、料理が好きな方であれば、「これ入れてみたら美味しくなるかも」と仮説を立てて、食べて検証する、というプロセスを重ねていくのが、料理の楽しさにつながっているかもしれません。
実は、研究者と呼ばれる人も日々「仮説と検証」を繰り返しています。
最近であれば、「この薬はコロナウイルスに効くのではないか」といった仮説を立てて、実際にマウスで実験して検証する、というプロセスを重ねること自体が面白く、それが有効な治療薬の発見につながると嬉しいということになると思います。
みなさんも、仮説を立てて検証する、楽しさを是非味わってみてください。
レビュー書籍
- 和田毅「だから僕は練習する 天才たちに近づくための挑戦」ダイヤモンド社