目次(まとめ)

◾️ ボンフェローニの不等式は、共通事象の確率の下限を決める

◾️ 参考文献


こんにちは、みっちゃんです。

今回の記事では、20世紀初めに確率論の分野で活躍したイタリア人数学者、カルロ・エミリオ・ボンフェローニ(Carlo Emilio Bonferroni)さんの功績を紹介したいと思います。

ボンフェローニの不等式は、共通事象の確率の下限を決める

事象 \(E_k ~ (k = 1, 2, ...)\) について、以下の関係が成り立ちます。
$$P(\bigcup_{k=1}^{\infty} E_k) \leq \sum_{k = 1}^{\infty} P(E_k)$$
簡単に考えるために、\(E_1, E_2\) について考えてみます。
$$P(E_1 \cup E_2) \leq P(E_1) + P(E_2) \qquad (*)$$
つまり、事象 \(E_1\) と事象 \(E_2\) のどちらかが起こる事象(和事象)の確率は、事象 \(E_1\) の確率と事象 \(E_2\) の確率の和より小さくなることを意味しています。

事象 \(E_1\) と事象 \(E_2\) が排反とは限らないので、右辺の、事象 \(E_1\) の確率と事象 \(E_2\) の確率の和において、事象 \(E_1\) と事象 \(E_2\) がともに起こる事象(共通事象)の確率を重複して考えているからです。

つまり、以下の関係があるわけです。
$$P(E_1 \cup E_2) = P(E_1) + P(E_2) - P(E_1 \cap E_2)$$
また、\((*)\) は、以下のように補集合に対しても成り立ちます。
$$P(E_1^c \cup E_2^c) \leq P(E_1^c) + P(E_2^c)$$
ここで、左辺の \(P(E_1^c \cup E_2^c)\) が何を意味しているのかを考えると、\(1 - P(E_1 \cap E_2)\) であることがわかる(ベン図を書いてみてください)ので、以下の関係が成り立ちます。
$$1 - P(E_1 \cap E_2) \leq P(E_1^c) + P(E_2^c)$$
移項して整理すると、以下の関係が得られます。
$$P(E_1 \cap E_2) \geq 1 - (P(E_1^c) + P(E_2^c))$$
一般化すると、以下のように書くことができます。
$$P(\bigcap_{k=1}^{\infty} E_k) \geq 1 - \sum_{k = 1}^{\infty} P(E_k^c)$$
この不等式は「ボンフェローニの不等式」と呼ばれています。

参考文献

久保川達也「現代数理統計学の基礎」共立出版