こんにちは、みっちゃんです。

今回の記事では、日常生活では馴染みがないですが、情報処理技術者試験で問われるであろう「TCP/IP」について紹介します。

目次(まとめ)
- 約束事は「OSI基本参照モデル」により階層的に分けられる
- TCPは、モデルの「トランスポート層」に分類される約束事
- IPは、モデルの「ネットワーク層」に分類される約束事

約束事は「OSI基本参照モデル」により階層的に分けられる

日常生活で「郵便」を送りたい場合には、どうやっていますか?

例えば「切手を貼ってポストに入れる」というお約束がありますよね。

同じように、ネットワーク上でコンピュータ同士がやりとりするときにも約束事(プロトコル)があります。

ただ「ネットワーク上でコンピュータ同士がやりとりする」といっても、いろいろな約束事があります。

例えば「コンピュータとモデムをケーブルでつなぐ」などです。

このような約束事を、階層的に整理して分けたものが「OSI基本参照モデル」です。

「OSI」とは「Open Systems Interconnection(開放型システム間相互接続)」の略です。

「参照」とは、英語の「Reference」に対応すると思いますが、「基本的な/基準の」といった意味です。


【OSI基本参照モデル】
- 第7層:アプリケーション層・・・・具体的な通信サービス
- 第6層:プレゼンテーション層・・・データの形式
- 第5層:セッション層・・・・・・・通信の維持(開始から終了まで)
- 第4層:トランスポート層・・・・・通信管理(信頼性の保証)
- 第3層:ネットワーク層・・・・・・通信経路(ネットワーク間)
- 第2層:データリンク層・・・・・・通信(ネットワーク内)
- 第1層:物理層・・・・・・・・・・ケーブルなど


「OSI基本参照モデル」は「ネットワーク上でコンピュータ同士がやりとりする」ために必要な要素を階層的に示しただけにすぎません。

実際には、それぞれの階層に分類される「約束事(プロトコル)」があるわけです。

特に「第4層:トランスポート層」と「第3層:ネットワーク層」に分類されるプロトコルが「TCP」と「IP」です。

TCPは、モデルの「トランスポート層」に分類される約束事

TCP(Transmission Control Protocol)は「データが正しく届いていることを保証する」ためのプロトコルで「トランスポート層」に分類されます。

コネクション型のプロトコルとして知られていて、通信相手との接続を確立して、データを送受信するというものです。

もし送ったデータが破損していたりしたら、それを検知して再送するなどの制御もしています。

このように信頼性が高いプロトコルであるのですが、その分、送信効率が悪いという欠点があります。

ちなみに、同じ「トランスポート層」に分類されるUDP (User Datagram Protocol)は、コネクションレス型のプロトコルとして知られていて、信頼性を下げて、送信効率を高めたプロトコルです。

IPは、モデルの「ネットワーク層」に分類される約束事

IP(Internet Protocol)は「ネットワーク間をつないでデータを流す」ためのプロトコルで「ネットワーク層」に分類されます。

「トランスポート層」に分類されるUDPと同様に、コネクションレス型のプロトコルであり、通信品質の保証は、上位層のTCPなどが担います。

ネットワーク上に存在する全てのコンピュータには、一意に決まる番号(IPアドレス)を持っていて、その番号をもとにデータを流します。

また、IPを拡張してセキュリティを高めたプロトコルとして「IPsec(IP Security)」があり、改ざんの検知などを提供しています。

参考文献

きたみりゅうじ「キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者」技術評論社